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臨床検査室(検体検査室)

臨床検査室の取り組み

検体検査室では生化学自動分析装置を2台運用とし、結果報告の迅速化につなげています。24時間の当直体制でいつでも必要な際、検査を行える体制をとっています。また早朝に病棟の検体を回収して測定し、外来の患者様の検体の測定とタイミングをずらすことで検査結果の迅速な報告に努めています。輸血検査では輸血検査管理システムを導入し、より安全な輸血用血液の管理・運用につなげています。生理検査においては超音波検査の充実を図り、エコー検査の一部を検査室で行っています。今後も臨床検査室として病院全体の目標である「救急医療の充実化」に役立つよう、スタッフ一同努力して参ります。

検査のご紹介

1.血液検査

採血された血液中の赤血球、白血球、血小板の数をカウントし貧血や炎症の状態、血液細胞の異常などを調べています。

1.赤血球数でわかること
おもに貧血です。体内へ酸素を運搬する赤血球の減少は疲労感、倦怠感、息切れなどの症状につながります。

2.白血球数でわかること
一般的に感染症に罹ると白血球数は増加します。また白血球数の不足は免疫力の低下となり疾患にかかりやすくなります。

3.血小板でわかること
血小板は出血したときの止血の役目をしています。血小板数の不足は出血のしやすい状態を示します。止血のしやすさも反映しますが、止血は様々な生体物質の関与で成り立っています。また血小板は肝臓で作られるため、肝機能も反映されます。

また白血球や赤血球(総じて血球とも呼びます)の数に加えて、必要に応じて専用の染色液で血球を染めて顕微鏡で観察し、血球の形態から白血病など血液疾患の推定につなげる検査も実施しています。

2.凝固検査

採血された血液中の、止血に関わる化学物質(凝固物質)を測定し、体内の凝固能の状態(出血傾向、血栓傾向などのバランス)等を調べています。
手術前検査やワーファリンなど抗凝血薬の治療効果判定などに活用されています。

3.生化学検査

生化学検査は血液中のタンパク質、糖(グルコース)、電解質、ASTやALTといった酵素などの成分を測定する検査です。これらの成分を測定し、体内の状態を客観的に数値として調べ、病気の診断、重症度、治療効果を知ることができます。

  • 栄養状態(TP,Alb,TG,T-cho)
  • 肝臓の状態(AST、ALT、γGTP、T-Bil)
  • 腎臓の状態(BUN、CRE)
  • すい臓の状態(AMY)
  • 糖尿病の状態(Glu、HbA1c)
  • 痛風の検査(BUN,UA)などの検査をおこなっています。

4.免疫検査

採血された血液中のウイルス(抗原)、抗体、ホルモンなど微量な物質を免疫学的測定により測定しています。

1.感染症検査
  • B型肝炎(HBs抗原、HBs抗体)
  • C型肝炎(HCV抗体)
  • 梅毒(RPRテスト、TP抗体)
  • HIV(HIV抗体)
上記感染症への罹患の有無について、検査をおこなっています。
※HIVにつきましては医師の説明のうえ、患者様の承諾の得られた場合のみ検査をおこなっています。

2.甲状腺機能検査(ホルモン)
  • TSH、FT3、FT4

3.腫瘍から産生される異常物質(腫瘍マーカー)の測定
  • CEA、CA19-9、AFPなど

5.細菌検査

細菌感染症と疑われる患者様の感染部位から採取した検体を用いて感染症の原因菌を特定し、有効な抗菌薬を用いた治療に繋げるなどのために調べる検査です。

1.塗抹検査
検体を染色し、細菌等を顕微鏡で観察して情報を得る検査です。

2.培養
塗抹検査で確認した細菌について、選択的に増やす培養をおこないます。

3.薬剤感受性検査
培養した細菌を感受性測定装置へセットし、細菌に有効な薬剤を調べます。また現在使用中の抗菌薬の有効性についても確認をおこなっています。

上記の方法で検査をし、結果を臨床へ報告しています。また薬剤耐性を持った菌の見つかった場合は院内感染を防止するよう迅速に臨床へ情報提供し、その他にも細菌検査の結果のデータ収集と統計をおこない、治療に役立てています。

当院では細菌検査を自施設内に設け、迅速でスムーズな情報提供のできるよう努力しています。

6.一般検査

患者さまから提出された尿・便などを主に検査し、時に脳脊髄液、穿刺液(胸水・腹水等)、精液なども検査しています。

  • 尿検査では尿を分析装置にかけ尿中のタンパク質やグルコースなど化学物質を測定します。また顕微鏡で尿を観察し、赤血球や白血球、細胞などの有無を調べます。尿検査では腎臓や尿路、また糖尿病の状態などを調べています。
  • 便検査では便中の血液の有無を調べて消化管に出血を伴う異常はないか調べる検査です。またカンピロバクターやCDトキシンなどを調べる検査もおこなっています。

7.輸血検査

輸血検査室では専用の保冷庫で赤血球製剤や血小板製剤の保管と、必要に応じて患者さまに輸血する際の臨床への血液製剤の払い出しの業務をおこなっています。輸血は患者様の体にとっては事故や手術など、何らかの原因による出血で失われた血液成分を補う特効薬のような治療ですが、他人の血液成分の為、自分の体にとっては異物となり、自己免疫が働いて体の状態に不調をきたす副作用の可能性のある治療です。原因のわかっている副作用は事前に検査をおこない、未然に防ぐことのできる為、事前検査として血液型検査、不規則抗体検査、交差適合試験検査などをおこなって安全な輸血のできるよう検査しています。また一部ではこれから手術をおこなう予定のある場合など、出血する可能性のあることが解っている場合は、事前にご自分の血液を採取して保管するケース(貯血)もあります。貯血は医師によっておこなわれ、貯血の際は検査技師も立会い、採取した血液を専用の保冷庫で保管し、手術で必要になった場合に使用できるよう管理する業務もおこなっています。また輸血の際の副作用として、輸血後急に体調の悪くなる副作用と、輸血後しばらくして発生し、症状も出ない副作用があります。輸血検査室では輸血後数カ月後の副作用として、感染症へ罹患していないかを調べるため、患者様へご案内していただくよう当院事務課への連絡をとっています。また輸血後検査の結果の管理、必要に応じて厚生労働省へ報告も可能な体制をとり、患者さまに安全な輸血治療を受けて頂けるよう業務しています。

8.病理検査

病理検査とは、手術や内視鏡で採取した組織を2~5μmの厚さで薄く切り、染色し目的の組織の良性・悪性の判断やどういった組織なのかを調べる検査です。
手術中に、切除範囲の決定に有用な術中迅速診断(およそ10分)も行っています。

9.採血室

採血室では2013年3月より主に検査技師が採血を行っています。
採血方法により影響を与える検査項目を熟知し信頼性の高い検査結果を報告できるよう努力し、患者様に安心して採血を受けていただけるよう心がけています。採血管準備システムの活用と患者様ご自身にてお名前を伝えていただくことで安全性の向上に努めています。

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